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EMI対策の材料 ②|シールド材料の種類と選び方

EMI Countermeasure Materials (2): Shielding Materials and How to Choose Them
By Published Updated 初出 2023.10.21(改稿) 2 min read AI支援:旧記事(2023年)をAIが再構成・加筆。編集者確認前
Summary
  • シールドは反射損失と吸収損失の合計で決まり、材料の導電率と透磁率が鍵
  • 金属板・導電性塗料・導電布・ガスケット・メッシュなど用途別に使い分け
  • 実機のシールド性能は材料より継ぎ目・開口・ケーブル貫通部で決まる
Why it matters

国内で製造・輸入される電子機器は、CISPR に整合した VCCI や電気用品安全法などのエミッション要件を満たす必要があり、シールド材料の選定は製品化の可否に直結します。また樹脂筐体や軽量化の流れの中で、導電性塗料や導電布など「金属板以外」のシールドの重要性が増しています。

Japan Impact
影響領域電子機器製造自動車医療機器
判定根拠:製品設計指針としての影響が中心。国内のエミッション規制(VCCI・電気用品安全法)への適合手段に直結
Image: ElectroSphere(AI生成イラスト)

電磁干渉(EMI)対策で最も基本的な手段が、導電性の材料で機器や回路を囲う「シールド」です。外部からの電磁波の侵入を防ぐと同時に、機器内部で発生したノイズが外へ漏れ出すのを抑えます。本稿では、シールドが効く仕組みと材料の種類、そして実務で見落とされがちな「隙間」の問題を整理します。

シールドが効く仕組み

シールド効果は、材料表面で電磁波を跳ね返す「反射損失」と、材料内部を通過する間に減衰する「吸収損失」の合計で表されます。反射損失は材料の導電率が高いほど大きく、電界成分に対しては薄いアルミ箔や銅箔でも高い効果が得られます。一方、吸収損失は材料の厚みと透磁率に依存し、低い周波数の磁界を遮るには鋼板やパーマロイのような高透磁率材料が必要になります。どの周波数の、電界と磁界のどちらを主に遮りたいのかで、適した材料が変わります。

主なシールド材料

  • 金属板・金属箔:アルミニウム・銅・鋼板など。最も確実で、筐体そのものをシールドとして使う設計が基本です。
  • 導電性塗料・めっき:樹脂筐体の内面に導電層を形成し、軽量な筐体にシールド性能を持たせます。膜厚と塗り残しの管理が要点です。
  • 導電性布・導電性テープ:柔軟で施工しやすく、継ぎ目の補強やケーブルの巻き付け、試作段階の対策に使われます。
  • 導電性ガスケット:導電性ゴム、金属フィンガー、メッシュガスケットなど。筐体の蓋や扉の合わせ面を電気的に連続させます。
  • 金属メッシュ・ハニカムパネル:通気や視認性が必要な換気口や表示窓に用い、開口を細かく分割して漏れを抑えます。
  • フェライトコア:ケーブルに装着して高周波のコモンモードノイズを抑える部品で、シールドと併用されます(次回詳述)。

性能は「隙間」で決まる

材料自体のシールド効果が十分でも、実機では継ぎ目・開口・ケーブル貫通部から電磁波が漏れます。開口の寸法が波長に対して大きくなるほど漏れは増え、細長いスリットは面積の割に大きな漏れ経路になります。一般的な設計の目安として、開口の最大寸法を対象周波数の波長より十分小さく保つこと、そして蓋や扉はガスケットで電気的に連続させることが求められます。

ケーブルはシールドの穴を貫く「アンテナ」になり得ます。シールドケーブルを使う場合はシールド層を筐体に全周(360度)で接続し、貫通部にはフィルタコネクタやフェライトを配置します。ピグテール状に一本の線で落とす接地は、高周波ではほとんど効果がありません。

規制との関係

国際的なエミッション規格は IEC 傘下の CISPR が定めており、日本では情報技術装置について VCCI がこれに整合した自主規制を運用しています。米国では FCC の規則(Part 15)が該当します。シールドはこれらの限度値を満たすための手段の一つであり、設計初期にフィルタやレイアウトと組み合わせて計画することで、後付け対策のコストを抑えられます。

まとめ

シールド材料の選定は「何を、どの周波数で、どれだけ遮るか」から始まります。そして実機の性能を決めるのは材料の数値よりも継ぎ目・開口・ケーブル貫通部の処理です。国内でも筐体の樹脂化や軽量化が進む中、導電性塗料やガスケットの適切な使い方が製品の適合性と信頼性を左右します。

更新履歴:2026.09.28 00:29 JST 誤りを報告する →
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